2019.07.16

第21回日月会建築賞審査会:審査会当日の様子

7月6日(土)、年に一度の日月会にとっての一大イベントである日月会建築賞が開催されました。今年で21回目になります。毎年このイベントは建築学科OBと現役学生の一年で最も刺激的で濃密な交流ができる一日となります。

 

今年は事前の審査委員と執行部の話し合いの中で、審査過程を全てオープンにすることが決まっていました。作品が選ばれる過程を学生の前で全てさらけ出すことで、学生にとってより公平感が生まれるとともに、どのように評価されて順位がつけられるのかが生で観られる刺激的な体験になることを願いました。

 

審査委員と執行部の事前打合せの様子。
今年は審査過程を全てオープンにすることを確認

 

13:00、審査委員とOBが作品展示されている会場に出て行き、審査会がスタートしました。今年のエントリー作品は25作品。各作品の前には作者である学生が、待ち構え次々にプレゼンをしていきます。日月会建築賞の最も大きな狙いは、単純に順位をつけて学生に賞を与えることではなく、この13:00~16:30までの3時間半のプレゼンテーションの時間にあります。各学生がまるで野球の1000本ノックのように、次々と来る初めて作品を見る審査委員やOBに自分の作品をプレゼンしないといけません。審査委員やOBはそれぞれの価値観で好き勝手様々な意見やアドバイスを学生に伝えます。その連続により3時間半後には、各学生のプレゼン能力が飛躍的に向上しているとともに、多様な価値観や新たな視点、発見など多くのことを得られているはずです。

 

毎年のことですが、プレゼンの3時間半は長いようで、あっという間に過ぎます。今年も最後の方は、学生も審査委員・OBも白熱していき、とても賑やかに盛り上がったところでタイムオーバーとなりました。今年は例年に比べてエントリー作品数が少なかった分、一作品にかける時間が少し長くとれ、よりじっくり作品が見られたのではないでしょうか。

 


熱気に包まれたプレゼンタイムの会場

 

16:30、一次投票の集計がスタート。今年はとにかくオープンがテーマなので、各審査委員の点数をエクセルに入力する集計作業までスクリーンで映し出されています。またOBが選ぶ新月賞の投票用紙は、全てホールに貼り出されました。どの審査員やOBが誰に何点入れたかがはっきりと学生に伝わります。

 

貼り出された投票用紙

 

17:00、5名の審査員による公開審査がスタート。司会は今年も日月会副会長の石井健さん。各審査委員に一次投票で選んだ作品についての講評を聞くとともに、選ばなかった作品についても、なぜ選ばなかったのかを聞いていきます。また話題に上った作品の学生にも質疑応答やアピールタイムが例年より多くあったように思いました。それら白熱した議論により最終投票では、順位のつけ方で票がなんども動き、学生にとってはハラハラドキドキの時間になり、また会場は大いに盛り上がりました。

 

白熱した公開審査

 

19:30、授賞式スタート。嬉しい学生も悔しい学生もそれぞれにドラマが生まれました。各審査委員からの熱くも優しいコメントは、今年の日月会建築賞がとても素晴らしいものになったことを物語っていました。

 

受賞学生と審査委員

 

20:30、場所を例年と同じの天平に移動して二次会スタート。ここでは審査委員やOBと学生がよりフランクに自分の作品や、卒制、建築、将来などなど、多岐にわたり話が繰り広げられていました。今年は2年生や1年生など他学年の学生の参加も多かったように思います。楽しい充実した一日はあっという間に過ぎ、お開きとなりました。

 

熱く盛り上げて下さいました審査委員の皆様、参加して下さったOBの皆様、研究室の方々、当日積極的に手伝ってくれた学生たち、今年も多くの方々の協力で、無事に素晴らしい日月会賞が開催できました。日月会執行部一同、心から感謝いたします。また来年もより一層素晴らしい会になるように企画・準備して参りますので、何卒よろしくお願いいたします。
今年来られなかったOBの皆様、来年はぜひ母校の現役学生の元気な姿を見に来てください!

日月会執行部 36期 鈴木竜太